真鶴港近くに鎮座する貴船神社|889年創建と伝わる歴史ある神社
神奈川県真鶴町の真鶴港近くに鎮座する「貴船神社」。
寛平元年(889年)創建と伝わる歴史ある神社で、毎年7月に行われる例大祭「貴船まつり」でも知られています。
貴船まつりは、華やかに飾られた小早船や神輿船などが海を渡る船祭りで、「貴船神社の船祭り」として国の重要無形民俗文化財に指定されています。
今回筆者が貴船神社を訪れたきっかけは、すぐ近くにある「アジフライの極み あじのや」でランチを楽しんだこと。

食事を終えて店を出ると、目の前に貴船神社が鎮座していたため、そのまま参拝することにしました。
境内には108段の石段を上った先に本殿が鎮座するほか、源頼朝ゆかりの「頼朝の腰掛石」や、貴船まつりとのつながりを感じる御船舎などがあります。
今回は、2026年8月に真鶴の貴船神社を参拝しました。
貴船神社の歴史と由緒
貴船神社は、真鶴港近くに鎮座する歴史ある神社。
県道739の宮前バス停前に駐車場と大きな鳥居があり、鳥居の先には本殿へと続く石段が見えます。

御祭神は、大国主神(おおくにぬしのかみ)、事代主神(ことしろぬしのかみ)、少彦名神(すくなひこなのかみ)の三柱。
江戸時代には「貴宮大明神」と呼ばれていましたが、明治元年(1868年)に現在の「貴船神社」へ改称されました。

貴船神社の創建は、平安時代の寛平元年(889年)と伝えられています。
その当時、平井の翁が海上に現れた楼船から木像十体余りと「この神をお祀りすれば村の発展がある」と記された書状を発見。

その夜、その神が平井の翁の夢に現れ、自らが大国主神(おおくにぬしのかみ)と告げたと伝えられています。
そこで翁は村人たちと社を建て、村の鎮守として祀ったことが貴船神社の始まりとされています。
貴船神社参拝
「アジフライの極みあじのや」でランチを楽しんだ後、目の前に鎮座する貴船神社へ。
貴船神社の駐車場は「あじのや」の目の前にありますが、もちろん別々。
っということで、車を貴船神社駐車場へ移動し、参拝しました。
108段の石段を上り本殿へ
大きな鳥居をくぐり、まずは108段の石段を上って本殿へ向かいます

本殿までの108段は煩悩の数と同じことから「清めの石段」と呼ばれているようです。


階段を上っている途中、右手に頼朝腰掛石があります。
源頼朝が石橋山の戦いで敗れた後、真鶴へ逃れた際に休息したと伝わる石です。
もともとは頼朝が身を潜めたと伝わる鵐窟付近にありましたが、昭和9年(1934年)の真鶴港修築工事に伴い、貴船神社へ移されました。

現在は石碑状に建立していますが、正面が「腰掛石の上面」となり、本来は水平に据え置かれていました。
108段の石段を上りきると本殿。
貴船神社の本殿は関東大震災の後、水害を避ける為、現在の108段の清めの石段の上に遷座されたとのことです。

境内には「厄除厄払門」と呼ばれる石門があります。
「厄除厄払門」は神道の大祓に用いられる「人形(ひとがた)」をかたどった石門とのこと。
この石門には、くぐった方の限りない発展への願いが込められています。

厄除厄払門内部の庭園には「心願成就石」が奉齋されています。
参詣者の心願成就を祈念し、奉納されたとのこと。

貴船神社の旧社殿が現在も境内に残っています。

祖霊社には、真鶴町の氏子総代や郷里に関わる方々が祀られています。
貴船神社の本殿を新たに造営した際、旧社殿をそのまま残し、祖霊社の社殿としたそうです。
狛犬
貴船神社には、「子どもを抱いた狛犬」や「玩具を持った狛犬」など、珍しい狛犬が祀られています。

真鶴町は古くから漁業や石材業、海運業が盛んでしたが、いずれも命の危険を伴う仕事。
そのため、親子の情愛や平和な家族を表す姿が好まれ、こうした狛犬が奉納されたのではないかと考えられているそうです。
例大祭「貴船まつり」
貴船神社の例大祭として、毎年7月に行われるのが「貴船まつり」です。
貴船まつりは華やかな花飾りや吹き流しで飾られた小早船と神輿船などが、櫂伝馬に曳かれて海上渡御を行う船祭り。

本殿前の御船舎には、貴船まつりの華とされる「海上渡御」の模型が展示されています。
「貴船神社の船まつり」として、国の重要無形民俗文化財に指定されています。
貴船まつりは、管絃祭(広島県廿日市市)、尾張津島天王祭(愛知県津島市)とともに「日本三大船祭り」の一つとされています。
ただし「日本三大船祭り」の組み合わせには諸説あり、天神祭(大阪市)や塩竈みなと祭(宮城県塩竈市)などが数えられることもあります。

貴船まつりの開催日は2022年までは7月27日、28日と固定されていました。
しかし人員確保のため2023年からは「7月最終土曜日とその前日」に開催日を変更し、翌日曜日は片付けにあたるそうです。
地域の祭りを続けていくには、担い手の確保も欠かせません。
少子高齢化が進むなか、さらに平日開催となれば仕事の都合で参加できない人もいるでしょうから、この開催日の変更は必要だったのでしょうね。
御朱印
参拝後は御朱印をいただきました。
境内には授与所がありましたが閉まっており、筆者は案内に従って階段下の社務所でいただきました。

今回筆者がいただいたのは、貴船神社の通常御朱印。

さらに「貴船まつり協賛のご朱印」も頒布されていたため、こちらもいただきました。

人口減少や祭礼の担い手不足などにより、貴船まつりの維持・継承が難しくなっていることから、「貴船まつり協賛のご朱印」が頒布されています。
ご朱印料は「貴船まつり」の祭典・運営費として奉納されているとのことです。
まとめ・感想
っという感じで、真鶴港近くに鎮座する貴船神社を参拝しました。
「あじのや」でランチをした後、目の前に神社があったことから立ち寄ったのですが、寛平元年(889年)創建と伝わる歴史ある神社でした。
境内は決して広くありませんが、108段の石段を上った先に鎮座する本殿、源頼朝ゆかりの腰掛石、珍しい狛犬など、小さな境内にも印象に残るものがあります。
そして何より、貴船神社を語るうえで欠かせないのが例大祭「貴船まつり」。
真鶴という港町にある神社で、神輿船などが海上を渡る祭りが長く受け継がれてきたことを知ると、貴船神社と海との深いつながりを感じます。
一方で、人口減少や担い手不足によって祭りを継承していくことが難しくなっているのも現実。
今回いただいた「貴船まつり協賛のご朱印」が、その祭典・運営費として役立てられていることを知り、御朱印をいただくことが祭りの継承に少しでもつながるのは良い取り組みだと感じました。
実際に参拝してみると、真鶴という港町の歴史や文化を感じることができ、立ち寄って良かったと思える神社でしたね。
おわり

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