茅葺屋根が並ぶ大内宿で、江戸時代の宿場町の風景を楽しむ
福島県南会津にある大内宿。
茅葺屋根の民家が建ち並び、江戸時代の宿場町の風景が今も残る人気観光地です。

埼玉や東京に長く住んでいた筆者ですが、大内宿を訪れるのは今回が初めて。
名前こそ知っていたものの、これまでは「茅葺屋根の宿場町がある」くらいの知識しかなく、実際に足を運ぶ機会はありませんでした。
現在、福島県の白河高原でリゾートバイト中の筆者。
今回のオフは湯野上温泉でのんびり過ごそうと思い宿泊したのですが、大内宿は湯野上温泉からも近く、南会津を代表する観光地ということもあり、あわせて訪れてみることにしました。

実際に大内宿へ一歩足を踏み入れてみると、整然と並ぶ茅葺屋根の風景は想像以上で、江戸時代の宿場町の雰囲気を色濃く感じることができました。
今回は、2026年5月中旬に筆者が現地を歩いて確かめてきた大内宿の様子を紹介します。
茅葺屋根と宿場町の風景が残る大内宿
街道沿いに茅葺(かやぶき)き屋根の民家がずらりと並ぶ、南会津を代表する観光地「大内宿」。
一歩足を踏み入れただけで、まるで江戸時代の宿場町へタイムスリップしたかのような美しい町並みが広がっています。

今でこそ日本の原風景として多くの観光客を魅了している大内宿ですが、実は昭和の中頃、一時は生活の近代化などによって茅葺きをやめ、トタン屋根への葺き替えが進んでいた時期がありました。
しかし、「この貴重な風景を後世に遺そう」と立ち上がった住民たちの熱心な保存活動が実を結び、1981年(昭和56年)には国の「重要伝統的建造物群保存地区」に選定されました。

大内宿は、会津若松と日光今市を結ぶ会津西街道の宿場町として栄えた集落。
若松城下から第三の宿駅で、荷役や人馬の継ぎ立てと宿場を経営するかたわら、高地での農業生産をする半宿半農の集落でした。
現在は宿が2軒ほどありますが、名物の「ねぎそば」などのそば店やカフェ、お土産屋さんになっています。
現在の大内宿は、半農半店といったところでしょうか。

ちなみに「ねぎそば」とは、ねぎ1本を箸兼用の薬味として使いながら食べる名物料理。
筆者はそばアレルギーのため食べることはありませんが、「ねぎうどん」があれば挑戦してみたいところですね。

ちなみに大内宿の各家庭には屋号があり、現在も屋号で呼び合う習慣が引き継がれており、マップも建物名は屋号名で表記されています。

町並み歩くだけだったら、30分もあれば十分でしょう。
神社やお寺の参拝、お土産物やねぎそばを楽しむなら、2時間弱をみていたほうがいいでしょう。
ぜひ行ってほしいのは、一番奥の見晴台。
大内宿を一望できる、撮影ポイントです。
階段はきついですが、迂回路もあるので、簡単に登れますよ。

見晴台から眺める茅葺屋根の町並みは圧巻で、住民たちの保存活動によって守られてきた大内宿の魅力を改めて実感しました。
大内宿町並み展示館で宿場町の歴史や文化を学ぶ
大内宿でぜひ寄っていただきたいのが「大内宿町並み展示館」。
大内宿の街並みを見るだけでも十分楽しめますが、展示館を見学すると当時の暮らしや茅葺屋根を守る取り組みについて理解が深まります。

館内へ入ると、江戸時代の農具や生活用品などの展示物が置かれています。

囲炉裏のある部屋にあがり、建物内の見学。

大内宿は会津藩が参勤交代で利用した宿場町。
内部は当時の間取りが再現されています。

茅葺屋根の葺き替え工事の動画も放映されています。

茅葺屋根の部位にはそれぞれ名称があり、意外と細かいですね。


実際に火が入れられており、当時の生活の雰囲気を感じられます。

館内の囲炉裏には実際に火が入れられており、当時の生活の雰囲気を肌で感じることができます。
実はこの囲炉裏の火、単なる演出ではなく、茅葺屋根を維持するうえでも重要な役割を果たしているそうです。
そのことを知ったのは、展示館前で茅葺屋根の葺き替え工事をされていた方との会話でした。
囲炉裏の火によって茅葺屋根が燻(いぶ)されることで、屋根を丈夫にし、寿命を延ばし、害虫を駆除する役割を果たしているとのこと。
しかし近年は、小さな子どもへの安全面などを考慮し、囲炉裏に火を入れない(あるいは設置しない)住宅も増えているそうです。
そのため、以前と比べて茅葺屋根の葺き替え周期も短くなっているとのことでした。

展示館で上映されていた葺き替え工事は3週間ほどかかる内容でしたが、今回作業中だった建物は2週間ほどで終わる予定とのこと。
また、茅葺屋根の葺き替え工事は地域の人たちが協力しながら行うそうですが、これも簡単ではありません。
茅の収穫は秋。
一方で大内宿は紅葉シーズンになると観光客で賑わうため、茅の収穫に十分な時間を確保しにくいそうです。
もちろん職人不足という課題もありますが、必要な茅をどのように確保しながら景観を守っていくかも大きな課題とのことでした。
街並みを歩くだけでも十分楽しめる大内宿ですが、展示館を見学すると宿場町の歴史だけでなく、茅葺屋根を守る苦労や工夫まで知ることができます。
入館料は250円なので、時間があればぜひ立ち寄ってみてくださいね。
大内宿の駐車場料金とアクセス方法
大内宿には複数の駐車場がありますが、今回は早い時間帯だったため、一番近い「大内宿第1駐車場」を利用することができました。
駐車料金は普通車500円。
筆者が訪れた2026年5月時点では、係員による現金での支払いでした。

駐車場から大内宿までは徒歩数分程度。
緩やかな坂道を進むと、宿場町の入口へ到着します。

公共交通機関の場合は、会津鉄道の湯野上温泉駅からバスが運行されています。
大内宿発が1日6便あるので、1日6往復あるのでしょう。
また、湯野上温泉駅との乗継も併記されている便利な時刻表となっています。

バスの名前は「猿游号(さるゆうごう)」。
一般の路線バスではなく、湯野上温泉駅と大内宿をダイレクトに結ぶ専用バスになります。

大内宿は湯野上温泉から車で約15分ほどの場所にあり、南会津観光ではあわせて訪れやすい立地です。
町並みを歩くだけなら30分程度でも楽しめますが、見晴台からの眺望を楽しんだり、大内宿町並み展示館を見学したり、名物のねぎそばを味わったりする場合は、全体で2時間ほどみておくと余裕を持って満喫できるでしょう。
まとめ・感想
っという感じで、福島県南会津にある大内宿を訪れました。
正直なところ、訪問前は「茅葺屋根の宿場町がある」くらいの認識でしたが、実際に歩いてみると想像以上に町並みの統一感がありましたね。
特に印象に残ったのは、大内宿町並み展示館と茅葺屋根の葺き替え工事。
きれいな町並みを眺めるだけでなく、その景観が住民や職人の方々によって守られていることを知れたのは大きな収穫でした。
湯野上温泉や塔のへつりとあわせて巡ると、南会津らしい風景をより楽しめると思いますよ。
おわり

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