内陸で盆地のイメージのある京都ですが、それは京都市で京都府となると日本海に面した海有り県いや府で、5つのブロックに分かれています。
日本海に面した丹後・中丹地区は天橋立、伊根の舟屋や舞鶴と言った観光名所があり、また日本酒・三大酒処【広島・西条】、【神戸・灘】、【京都・伏見】にも負けず劣らず美味い日本酒の酒蔵もあります。
今回は海の京都「酒蔵・地酒」を紹介しますね。
ハクレイ酒造
江戸時代から続く閑静な住宅街にある酒蔵
1832年(天保3年)創業した酒蔵・ハクレイ酒造は宮津市の由良の住宅街にある酒蔵。
駐車場は国道178号線沿いにあり、そこから徒歩3分程度のところに酒蔵があります。
酒蔵横にも駐車場がありますが、住宅街の狭い道路を抜けるより、国道沿いの駐車場を利用した方が、筆者は楽でしたね。
試飲の種類が半端ない
最近は試飲無し、もしくは有料の酒蔵が多く、無料の試飲ができるだけでもラッキーなご時世で、これだけの種類の試飲をさせて頂けるのは、非常に珍しく、めっちゃ驚きました。
720ml瓶のある酒なら、ほとんどが試飲できますよ
最高や
仕込み水は神話に出てくる名泉と同質同系
ハクレイ酒造の仕込み水は「不動山水」で、かなりの軟水と聞きました。
仕込み水は、蔵の眼前の大江山連峰に属す丹後富士「由良ヶ岳」中腹に流れ出る不動の滝の湧水「不動山水」を使用しています。
引用元:ハクレイ酒造ウエブサイトより
仕込み水「不動山水」は、天橋立の籠(この)神社の神話に出てくる名泉・天の真名井(あまのまない)と同質同系で、何となく神秘的なものを感じます。
水に付けられる最高の敬称『真名井』を冠したお酒
引用元:ハクレイ酒造ウエブサイトより
宮津・天橋立には元伊勢さんと呼ばれて尊崇される丹後一の宮籠(この)神社があります。
籠(この)神社には神話にも出てくる名泉・天の真名井(あまのまない)という霊験あらたかな泉がわいていることで名高いのです。
ここハクレイ酒造の仕込水は天の真名井と同質同系の水であり、この地域の方々に愛されるよう「真名井」と命名されました。
純米大吟醸原酒 瓶囲い 真名井 赤
ハクレイ酒造の看板銘柄は「白嶺」と「酒吞童子」。
看板銘柄の日本酒と迷ったのですが、試飲の結果「真名井」を選びました。
辛さは店員さんの説明通り辛口。
ウエブサイトによると、やや辛口って感じみたいだけど、筆者はそこそこの辛口に感じました。
純米大吟醸特有の甘さやスッキリ感の後からくるキリッとした辛さが実にいい感じで美味い。
後口のキリっとした辛さから、飲み切ったあと何か口に含みたくなるので、店員さんの言う通り「食中酒」にピッタリな日本酒ですね。
あぶらの乗った青魚や赤身の刺身で一杯するといいだろうなぁ
向井酒造
朝ドラロケ地で日本でいちばん海に近い酒蔵
1754年(宝暦4年)創業の向井酒造は、天橋立から車で40~50分走ったところにある「伊根の舟屋群」の中にあります。
「伊根の舟屋群」と言えば、丹後を舞台とした1993年NHK朝ドラ「ええにょぼ」のロケ地でもあり、向井酒造の銘柄には「ええにょぼ」がもちろんあります。
古代米・赤米酒 伊根満開
古代の品種が持っていた特色を色濃く残した稲のことを古代米と呼ぶらしく、「赤米」や「黒米」などがあるそうで、伊根満開は赤米を原料とした日本酒です。
原料が赤米なので、お酒も見事な赤色です。
杜氏によると、「味の特徴は甘酸っぱい、果樹酒のようなお酒」で、「60℃くらいの熱めの燗がホットワインみたいな感じで、スッキリ飲める。」とのこと。
残念・・・常温で飲みきっちゃたよ
2007年「伊根満開」と「京の春」を皇太子殿下(令和天皇陛下)に献上されているそうです。
この時なのでしょうかね?
天皇、皇后両陛下(多分現在の上皇上皇后両陛下)が「伊根満開」をご購入されています。
向井酒造でおそらく一番の売れ筋の日本酒「伊根満開」。
熱燗にするとホットワインみたいと言うことなので、次回は肉料理のお供で飲んでみたいものですね。
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