「安い・美味い・大盛」の三拍子そろった大衆食堂は、沖縄本島から離島まで数多くあります。
筆者が思う沖縄大衆食堂には特徴が二つあります。
沖縄大衆食堂は県外の人には「?」がつく謎の不思議メニュー「煮つけ」「おかず」「みそ汁」「ランチ」があるのが特徴。
特徴1
煮つけ
「◯◯の煮付け」ではなく、ただ「煮付け」とだけ表現。
具材は島豆腐、三枚肉、大根、結び昆布様々な具材が入っている。
みそ汁
メインのおかず(一般的な意味の方)として提供される具たくさん汁物。
沖縄県外では豚汁ような汁物ではあるが、具の多さは豚汁の比ではないのが沖縄のみそ汁。
ランチ
昼時のランチタイムのランチのことではなく、メニューの名称なので、朝昼晩と注文できる。
「Aランチ」「Bランチ」「Cランチ」とあり、Aランチが一番豪華。
トンカツ、コロッケなど揚げ物が複数あるジャンクフード的な「大人のお子様ランチ」
特徴2
単品のようなメニュー表示
今ではゴーヤーチャンプル定食やさしみ定食のように○○定食とメニューに載っていることが多いのですが、昔ながらの大衆食堂では○○定食と書いておらず、単品のように表示している。
本部港前にある「みなと食堂」は地元民に愛されて40年以上(多分)「安い・美味い・大盛」の三拍子そろった沖縄の大衆食堂です。
リゾバで1年8ヶ月ぶりに沖縄に戻った筆者、最初の外食はやはり行きつけの食堂と言うことで、今回は地元民から観光客まで人気のコテコテの沖縄大衆食堂「みなと食堂」を紹介します。
2022年6月値上げラッシュの中、価格維持
2022年6月値上げラッシュの中、この金額を維持してくれている財布にやさしい食堂なんですよ。
メニューは全8種類。
「ソーキそば」と「煮つけおかず」600円(税込)、他のメニューは500円(税込)。
行くたびに聞くんだけど、
小麦粉とか値上がりしてるけど、そばは大丈夫?
大変だよ。
先日値上がりした油が来月また値上げだって。
でも、もう少し頑張ってみる
実食
煮つけおかず 600円(税込)
筆者がみなと食堂で注文する9割が「煮つけおかず」。
今回ラインナップは大盛ライス、小そば、副菜2品、デザート。
3品目、4品目の副菜がでることもシバシバw
毎回、ライスのおかわりも勧めらるよ
メインディッシュの「煮つけおかず」はいろんな食材が使われており、栄養満点。
濃くもなく薄くもなく、ほどよい味付けでごはんも進む一品。
みなと食堂を勧めた人には、必ず「煮つけおかず」勧めています。
他のメニューを勧めたことがないわw
ソーキそば 600円(税込)
2020年6月の値上げラッシュの中、値上げしていないだけで凄い努力されてるのに、いまだにメガ盛りのソーキそば。
ソーキそばなのに三枚肉のおまけまでつけてもらっています。
ちなみに沖縄そばとソーキそばの違いは具材の肉です。
沖縄そばは豚の三枚肉、ソーキそばは豚のあばら肉(スペアリブ)を具材として利用しています。
骨も食べられるほどしっかり煮込んだ柔らかいソーキ。
メガ盛りのソーキそばを食べきれそうもない方は、沖縄そばをお勧めします。
沖縄そばは大小あり、小で並サイズで、価格は(小)400円(税込)、(大)500円(税込)はと破格の安さ。
ワンコインでメガ盛りのそばが食べられる食堂は、今や絶滅危惧種状態。
ホントにありがたい食堂です。
感謝しかないね
みそ汁
煮つけおかずに負けず劣らず、具だくさんのみそ汁。
具だくさで栄養満点のこの姿はみそ汁ではなく、もはや鍋w
あなたはどっち?「つぶす派」「このまま食べる派」、下に隠れている半熟卵。
筆者はこの「まま食べる派」ですw
ちなみにみそ汁は筆者のお勧め沖縄汁物ベスト3の一つだよ
沖縄食文化の食材が見え隠れ
沖縄ならではの食材1
「煮つけおかず」、「ソーキそば」、「みそ汁」の3品を紹介しましたが、3品とも沖縄なら食文化を感じる共通食材が入っています。
豚とかではなく、「これ?」って思う食材です。
「みそ汁」ではその食材はわずかしか見えていませんが、「煮つけおかず」と「ソーキそば」ではその食材は主役バリに見えていますw
わかりますか?
答えは結び昆布です。
喜ぶと言うゴロから正月のおせち料理や祝い事で昆布が食材として使われますが、沖縄では慶事だけでなく、お墓参りのシーミー(清明祭)や旧盆の弔事の食材で結び昆布がでます。
ただシーミー(清明祭)や旧盆をお祝い事と捉えらえている為、その際に赤色のかまぼこや結び昆布がでてくるのです。
筆者は「沖縄では結び昆布は縁起物の食べ物」と思っています。
「この料理に結び昆布?」って感じに結び昆布が入った料理を見ると、「沖縄」を感じます。
沖縄ならではの食材2
みそ汁に入っていた黄色の食材。
なにか分かりますか?
答えはパパイヤです。
いろんな食材が入っているみそ汁とは言え、沖縄らしさを感じますね
まとめ・感想
何十年もやっている古食堂と呼ばれている大衆食堂が毎年のように廃業しています。
大衆食堂の良さは「安い・美味い・大盛」の三拍子だけではありません。
実は「おばぁ」が一番のスパイスなんですよ。
今回沖縄に戻った筆者が最初に「みなと食堂」へ行ったのも「おばぁ」に会いたかったからかもしれません。
「おばぁに会いに食堂に行っている」と言っても過言ではないくらい「おばぁ」は重要なんだと改めて認識しました。
「安い・美味い・大盛」だけでなく「おばぁ」がいる食堂が沖縄を感じさせてくれました。
おわり
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