宮古島へ車を輸送してみた|費用・日数・荷物の扱いはどうなる?実体験で解説
離島での長期滞在を考えると、どうしても気になるのが「車をどうするか」という問題。
筆者は6月から宮古島で数か月働きます。
👉 そのときの記事はこちら
宮古島での長期滞在、夢のような響きですよね!
でも、その前に立ちはだかるのが「車の問題」。
内地から自家用車を持っていくべきか、それとも現地でレンタカーを借りるべきか。
頭を悩ませる方も多いのではないでしょうか。
以前、筆者は「沖縄本島へ鹿児島からカーフェリーを利用しての移動」について記事にしました。
沖縄本島は鹿児島からカーフェリーが運航しているので、選択肢が3つありました。
- 鹿児島まで車で移動し、鹿児島からカーフェリーで沖縄へ
- 貨物として車両輸送し、飛行機で沖縄へ
- 現地でレンタカーを調達
この時は「鹿児島まで車で移動し、鹿児島からカーフェリーで沖縄へ」を選択しました。

宮古島の場合、人は飛行機移動しかないので、選択肢は二つになります。
- 貨物として車両輸送し、飛行機で沖縄へ
- 現地でレンタカーを調達
今回筆者は「貨物として車両輸送し、飛行機で沖縄へ」を選択し、実際に内地(本州)から宮古島まで車を輸送した実体験をもとに、費用や期間、そして多くの人が気になる「荷物は積めるのか?」という点まで詳しく紹介していきます。
車輸送は荷物NG?原則と実情のリアル体験談
荷物の積載は原則NG
車を輸送する際、まず気になるのが「荷物を積んだまま送っても大丈夫なのか?」という点。
長期滞在を前提に荷物が多くなると、車の中に少しでも入れておきたくなるのが本音です。
ただし、各輸送会社や港の公式ルールでは、「車内は空にして引き渡してください」と明確に規定されています。
2025年現在、海上輸送時の車内へのお荷物の積載が厳しく禁止されております。
2025年4月1日より積載物に関してさらに厳しい通達が出されました。車内への過剰積載の報告が絶えず、年々取り締まりが厳しくなっている状況です。
他の港においても基本的に車内の荷物積載は認められておりませんが、特に東京有明港は貨物船の乗船率が高いため、厳しく管理されております。車内に荷物を積載していたことで乗船不可と判断されるケースが頻発している状況です。
アイランデクス公式サイトより
以下の航路については『一切積載NG』の航路となります。少量の積載でも輸送拒否される場合がございますのでお気をつけください。
- 東京有明港発
- 苫小牧港⇆那覇新港
- 八戸港⇆那覇新港
その他の港においても、荷物の積載は基本的に不可となっております。現地で荷下ろしの指示を受けた場合、必ず現場作業員の指示に従っていただくようお願い申し上げます。従って頂けない場合、乗船拒否される場合もございます。皆様のお車を安全にお運びするため、ご理解・ご協力のほどお願い申し上げます。
アイランデクス公式サイトより
お引越しをされる際、輸送する車内にできるだけお荷物を積んで運びたいとお考えのお客様は多いのではないでしょうか。
しかし港のルール上は、「車両へのお荷物はすべて積み込み不可」と定められているのが現状です。私どものお客様に対するご案内は、表面上は「積み込み不可」で統一させていただいております。
CHCコンテナ引越センター公式サイトより
引越しの際、少しでも引越し業者に依頼するお荷物を減らす目的で、「車内にお荷物を可能な限り積んで輸送したい」というお気持ちは当然だと思います。梱包が面倒な細かなお荷物はお車に積んでしまうのが楽だというお考えもうなずけます。
しかし実際の港のルールでは、「車両へのお荷物の積み込みは一切不可」となっております。
沖縄引越し便公式サイトより
こうした記載がある通り、荷物の積載は原則NG。
しかしその一方で、「実際はどうなの?」という点については情報が少なく、グレーな印象を持つ人も多いのではないでしょうか。
実際は…?筆者が宮古島へ送った車の荷物とリアルな実情
筆者は今回、生活用品の一部を積んだ状態で、内地から宮古島まで車を輸送しました。依頼した業者名は伏せますが、事前の案内では当然ながら「車内には荷物を入れないでください」など注意事項は伝えられています。
【車内積載について】
車内への積載は一切認められておりません。
万が一、持ち込み時に港作業員により指摘を受けた場合、港作業員の指示に必ず従ってください。
航路によっては、一切の積載がNGの航路もございます。
「そうは言っても、みんな本当に何も積まないで送っているの?」
きっとそう思いますよね。筆者もそうでした。
荷物が多い中、全てを別送するとなると、費用も手間もかさみます。
筆者は以下の写真のように、あくまで自己責任で、最低限の荷物を車内に積んだまま輸送にチャレンジしました。
また心構えとして、現地で荷下ろしの指示を受けた場合は、すみやかに宅配をする予定でいました。
まずは見ての通り、ハッチバックにはフタ付きの収納ボックスが2つとタオル・冊子類などを整理して収納。

後部座席にはランドリー用の袋、足元に文房具Box、傘、ウォッシャー液を。

助手席足元には、お風呂セットを

このように、ハッチバックや扉を閉めれば、外からはほとんど荷物の存在は分かりません。


結果として、この状態で問題なく宮古島まで輸送されました。
ただし、これが「許された」のか「見逃された」のかは定かではなく、同じように積載しても断られる可能性は十分あります。
また、港や業者によってもチェックの厳しさには差があるようで、積載に関して一律の基準は存在しません。
結論として
現地で荷下ろしの指示を受けた場合:すみやかに宅配で対応する。
基本は「自己責任」と「無補償」を覚悟する: 規定は規定です。何かあった時に運送会社は責任を負いません。この大前提を絶対に忘れないでください。
貴重品・壊れやすいものは絶対に積まない: これは鉄則です。現金、PC、カメラ、精密機器、ガラス製品などは必ず手荷物として自分で運びましょう。
外から見て目立たないようにする: 荷物の高さは窓からより明らかに下の位置にする。
あくまで筆者の経験であり、全ての状況で同じ結果になるとは限りません。
運送会社やフェリー会社の担当者、車両の状態、時期などによって対応が異なる可能性もあります。
最終的な判断はご自身の責任で行ってください。
費用と日数
今回、筆者が利用したのは博多港から宮古島までの輸送ルートです。
博多港までは自走で向かい、博多港で車を預け、筆者自身は飛行機で先に宮古島へ移動しました。
車の輸送費に加え、港までの移動費・宅配費などを含めると、総額は以下の通りです。
項目 | 金額(税込) |
---|---|
車両輸送費(軽自動車) | 75,900円 |
高速代(広島→博多) | 3,980円 |
ガソリン代 | 2,300円 |
飛行機代(福岡→宮古島) | 12,690円 |
タクシー・バスなど | 2,500円 |
宅配便(2個口) | 4,400円 |
合計 | 101,770円 |
今回は博多港で車を預けてから3日後に、宮古島・平良港での受け取りが完了。
事前に案内されていた日程よりも2日ほど早く到着しました。
レンタカーとの比較
今回、筆者の宮古島滞在予定は5ヶ月。
車をどうするか考えたときに、当然ながら「輸送するのとレンタカー、どちらが安いのか」を比較検討しました。
各レンタカー会社の長期プランを調べてみると、オンシーズンは価格が大きく高騰します。
さらに、万が一の事故時に「免責ゼロ(手出しゼロ)」にする補償保険をつけると、1ヶ月あたり約12,000円程度の上乗せが必要。
安めのプランも探せばあるかもしれませんが、筆者の見立てとしては、軽自動車でも月額45,000円〜が相場だと判断しました。
5ヶ月で225,000円。
これに宅配費などの雑費を10,000円ほど加えると、合計約235,000円になります。
一方、筆者が実際にかけた車輸送(軽自動車)の往復費用は以下の通りです(飛行機代を除く)。
項目 | 金額 |
---|---|
輸送1回分(片道) | 89,080円(=合計費用101,770円 − 飛行機代12,690円) |
往復換算 | 178,160円(≒ 180,000円) |
※飛行機代はレンタカー利用時も必要と仮定し、ここでは比較から除外
結果的に、レンタカー:235,000円 に対して、車輸送:180,000円程度。
筆者の場合の5ヶ月の滞在であれば、レンタカーと比較して約5.5万円ほど車輸送の方が安価という結果になりました。
もちろん、これはあくまでオンシーズン価格・軽自動車での比較です。
車種が普通車なら輸送費は上がりますし、オフシーズンのレンタカーなら逆転する可能性もあります。
現地でのレンタカーを検討している方は、料金比較サイトを活用して、希望に合うプランを探してみてください。
まとめ・感想
離島では、日常の足としての車は欠かせません。
筆者のように「5ヶ月の長期滞在」かつ「仕事目的」であれば、車がないと正直どうしようもありません。
その上で、「車を持ち込むか」「レンタカーにするか」の判断は、滞在期間・車種・時期(オンオフ)によって変わってきます。
今回のように軽自動車・オンシーズン・5ヶ月滞在という条件であれば、筆者の場合は車を輸送して正解でした。
荷物を積んだままの輸送も、自己責任かつ最小限にとどめる前提であれば現実的に可能なケースもあると実感しています。
もちろんこれは保証された方法ではなく、本来は禁止されていることであり、万が一のトラブルには十分注意が必要です。
費用面では、飛行機代を含めてもレンタカーとの差は明確でした。
また、慣れた自分の車で運転できる安心感も大きなメリットです。
一方で、輸送には手間も時間もかかります。
短期滞在や運転頻度が少ない方、車にこだわりがない方であれば、レンタカーの方が手軽で確実かもしれません。
長期滞在や移住を見据えている方には、車の輸送という選択肢は十分検討に値します。
レンタカーにするか、それとも輸送を選ぶか。
それぞれのメリット・デメリットを考慮し、ご自身の滞在期間やライフスタイル、予算に合わせて最適な方法を選んでください。
この記事が、皆さんの宮古島での快適な車生活の一助となれば嬉しいです。
おわり
レンタカー料金を一括で比較したい方は、以下のリンクからチェックできます。
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