世界遺産「紀伊山地の霊場と参詣道」の構成和歌山県に位置する那智山は、世界遺産「紀伊山地の霊場と参詣道」構成資産である熊野那智大社、那智山青岸渡寺、那智の滝などを有し、自然や歴史、文化を感じる神聖な場所です。
この世界遺産は和歌山県、奈良県、三重県にまたがる広大なエリアであり、那智山自体も広大な範囲を占めています。
車を利用して短時間で那智山を巡ることもできますが、時間と体力に余裕があるならば、徒歩での観光もおすすめです。
那智観光案内マップには、1.8キロメートルを2時間30分で歩くモデルコースが紹介されています。
コース紹介は那智の滝で終わっていますが、実際はそこから駐車場へ戻るので、実際はもっと距離があります。
駐車場出発駐車場戻りは3kmぐらいはあっるでしょう。
筆者は、2023年6月下旬にモデルコースの周遊を実践し、検証してみました。
では、歩いてみよう
結果 かなりゆっくりペースで約3時間10分
参拝や景色のじっくり眺めるなど、かなりゆっくりペースでしたが、、約3時間15分で大門・那智山周遊コースをまわりました。
従って普通にまわると、観光マップ通り2時間30分でモデルコースを周遊できるでしょう。
筆者はソロでの周遊でしたが、グループの場合はペースに個人差がでるでしょうから、周遊時間はかわるかもしれません。
ちなみに筆者は靴ではなく、破れかけのサンダルでしたが、周遊には影響はありませんでした。
サンダルと言うより、便サンだけどね
周遊は早朝開始がお勧め
午前7:00頃、周遊開始し、熊野那智大社、那智山青岸渡寺へ9時前に参拝しましたが、那智の滝、飛瀧神社は9時を超えました。
9時を超えると、観光バスがたくさんやってくるので、静寂さは激減してしまいます。
全てを9時前に回るのは難しいですが、できるだけ早い方が、静寂な神社仏閣の神聖な雰囲気を感じることができる早朝周遊がお勧めです。
また、9時を超えるとかなりの暑さを感じてくるので、その面でも早朝周遊がベターと言えます。
ちなみに、ところどころに自販機はありますので、水分補給はできます。
周遊タイムの紹介
ここでは、大門坂駐車場を出発後の各ポイントでの周遊タイムを紹介します。
ただ筆者の場合、ブログ用の写真撮影や周辺観察などやりながら歩いているので、普通より時間はかかっています。
駐車場~大門坂入口 15分
スタート地点の大門坂駐車場から熊野古道である大門坂を目指します。
日本サッカーの生みの親と言われている中村覚之助氏が那智勝浦の出身であることから、駐車場には、なでしこジャパンのモニュメントがあります。
上にはサッカー日本代表の八咫烏が乗っています。
神武東征時、熊野から大和まで道案内をしたといわれる八咫烏は、熊野の神様のお使いとされています。
モニュメントの周りには足型があります。
やはり、偏平足はいませんねwww
どの選手も土踏まずがしっかりあります。
ゴールキーパーは手形です。
大門坂へは、一般道を少し進んでから、脇道にそれます。
大門坂 30分
那智山ふもとから熊野那智大社へ向かう参道である「大門坂」は、世界遺産「紀伊山地の霊場と参詣道」の構成資産の一つであり、「道」そのものが世界遺産として登録されているのは、熊野古道を含む「紀伊山地の霊場と参詣道」と「サンティアゴ・デ・コンポステーラの巡礼道」の2つしかありません。
また、2014年「熊野古道」が位置する和歌山県田辺市とサンティアゴ・デ・コンポステーラ市と「観光交流協定」を締結し「二つの道の巡礼者」と名付けられ、2015年2月スタンプラリーの「共通巡礼手帳」を開始したことから、よりインバウンドに人気があります。
石畳の美しい大門坂は、パンフレットにも使用される古道で、いかにも古道を歩いている実感ができる人気古道の一つです。
大門坂の石碑から進むと分かれ道があり、左側を進みます
少し歩くと、石の鳥居と「振ヶ瀬橋(ふりがせばし)」があらわれます。
振ヶ瀬橋は、聖域と俗界を振り分ける橋で、この先は神聖な場所となります。
振ヶ瀬橋を渡ると、樹齢約800年の巨大な杉「夫婦杉(めおとすぎ)」がそびえたっています。
門のように、参道を挟んで2本立っています。
夫婦杉を通り過ぎると、「両側に132本の杉並木」と「石段は267段、距離約600m」の熊野古道に入ります。
ここから本番やな
大門坂出口~熊野那智大社 25分
大門坂を上りきると、城跡っぽい雰囲気の広場にでてきます。
道標の案内にしたがって進むと、参道入口の目印である郵便局が見えてます。
ここからが大変で、467段の階段を上って熊野那智大社へ向かいます。
途中ベンチやカフェなどもあるので、しんどい方は休み休み階段を上りましょう。
階段を上りきると、一つ目の鳥居があらわれますが、この先にも階段が続きます。
鳥居のそばには、あじさい園があり、手水舎にはあじさいが浮かべてあります。
残りの階段を上って、境内に向かいます。
ここからは左側通行と指定されています。
467段を上りきると、2つ目の鳥居が出迎えてくれます。
鳥居の右手に手水舎があり、その奥に礼殿があります。
この光景で、やっと熊野那智大社に到着したことが実感できます。
熊野那智大社 参拝 30分
鮮やかな朱塗りの社殿の熊野那智大社は、礼殿の奥に建つ本殿は第一殿から第六殿があり、主祭神の熊野夫須美大神をお祀りする第四殿(正面右から四殿目)です。
礼殿左手の御縣彦社(みあがたひこしゃ)に、お祀りされている八咫烏。
スポーツ関係者を含め、必勝祈願に多く方が参拝きています。
熊野那智大社からの景色は絶景で、爽快な気分なり、疲れを癒してくれます。
那智青岸渡寺 参拝 20分
熊野那智大社と隣接している為、参道や山門を通らず境内にはります、
従って山門を見る為には、一度参道の階段を下りる必要があるので、筆者は山門は見ておりません。
那智山青岸渡寺は織田信長の焼き討ちで焼失しましたが、1590年に豊臣秀吉の命により、豊臣秀長によって再建されています。
那智山青岸渡寺からの景色ももちろん絶景で、本堂より下側にある三重塔と那智の滝は、目を見張るものがあります。
那智山青岸渡寺~那智の滝・飛瀧神社 20分
那智山青岸渡寺本堂を出て、三重塔前を通過し、山道を下って那智の滝・飛瀧神社へ向かいます。
三重塔は拝観料300円で入場でき、仏像の拝観や最上階からの景色を楽しむことができます。
那智の滝へは、ジグザクする車道を横断しながら山道下っていきます。
少し急ではありますが、山道は階段もあり、整備されています。
下りきると、バス停・那智の滝に到着します。
那智の滝・飛瀧神社 参拝 30分
熊野那智大社の別宮である飛瀧神社は、那智の滝そのものが御神体の為、鳥居はありますが、本殿・拝殿などの建物はありません。
参入料を納めて「御瀧拝所舞台」で、より近くから那智の滝を見ることができます。
那智の滝・飛瀧神社~大門坂駐車場 20分
那智の滝・飛瀧神社から、参道入口の鳥居のそばにあるバス停「那智の滝前」から大門坂駐車場へ、戻ることができます。
バスの本数は1時間に1~2本程度です。
筆者は徒歩で大門坂駐車場へ戻りましたが、ジグザクしたカーブが続く車道なので、死角になることが多く、かなりの注意は必要です。
ほんの一部ではありますが、車道をショートカットできるようにはなっています。
車道からも那智の滝は見えます。
最後の方になりますが、車道と大門坂が最接近するヶ所で、大門坂に入ります。
もちろんその方が安全ですからね。
時間が無い方は、大門坂を省いて短縮
時間が無い方は、上の有料駐車場(500円)まで行き、大門坂以外を巡るといいでしょう。
参照元:熊野那智大社公式ウエブサイトより
アクセス
熊野那智大社は和歌山県の南端にあるため、正直遠いです。
電車の場合、目指す駅は「紀伊勝浦」で、新大阪から「特急くろしお」で約4時間、名古屋方面から「特急南紀」で約3時間50分かかります。
紀伊勝浦駅からは1時間1~2本のバスに乗り換えて、約30分で到着です。
飛行機利用場合、関西国際空港もしくは南紀白浜空港から、JRもしくはレンタカーで向かうといいでしょう。
飛行機、レンタカー、宿泊とお金がかかるから、しっかり調べないとね
まとめ・感想
っという感じで、那智山観光モデルコースを実践してみました。
モデルコースは、世界遺産の構成資産「熊野古道大門坂」「熊野那智大社」「青岸渡寺」「那智の滝」4ヶ所を巡るわけですが、非常に満足できるコースでした。
神社仏閣の参拝だけでなく、自然の中を歩くと言うことが、満足度をさらにアップさせているのでしょう。
筆者は、短パン、Tシャツ、サンダルで周遊しましたが、気になる人はスニーカーや長袖シャツなどで、滑りや虫よけ対策はした方がよいでしょう。
それと、荷物は手軽にしましょう。
筆者は「お茶」「疲れた時の糖分補給のチョコ」「御朱印帳」「サイフ」、「タオル」、「スマホ」だけを持って周遊しました。
お賽銭など現金は必要なので、日常キャッシュレス生活の方は、サイフを忘れないようにしましょう。
筆者は午前7時頃大門坂駐車場を出発したので、暑さはそれほどなかったのですが、9時を過ぎるとかなり暑くなるので、暑さ・熱中症対策はしっかり行い、無理せず休み休み歩いてくださいね。
おわり
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