中国山地の山中にある岡山県津山市は、山陽と山陰を結ぶ要所として栄えた江戸時代の城下町の一つ。
国指定の特別史跡である津山城や江戸時代の町並みが残る城東町並み保存地区など、津山市は歴史や文化を感じる魅力が詰まった観光スポットです。
津山の観光名所と言えば、「津山城跡(鶴山公園)」「城東町並保存地区」「衆楽園」「中山神社」「津山まなびの鉄道館」「つやま自然のふしぎ館」。
2023年3月~5月にかけて、定番中の定番の「津山城跡(鶴山公園)」「城東町並保存地区」の2か所と他1ヶ所を観光したので、一部ではありますが、津山の魅力を紹介します。
では、行ってみよう
津山城跡(鶴山公園)日本三大平山城で日本100名城
津山城は、本能寺の変で討死した森蘭丸の弟森忠政が、鶴山(つるやま)に築いた平山城だった為、津山城跡は鶴山公園とも呼ばれています。
津山城跡は『さくら名所百選』に選ばれており、桜の季節には毎年多くの人が訪れる岡山県内屈指の桜スポットで、筆者は桜まつりの時に訪れました。
津山城跡では、桜の下で花見をしながらの飲食がOKのようで、あちこちで盛り上がっていました。
明治時代の1871年、津山城は廃城令の為取り壊されましたが、2005年(平成17年)築城400周年を記念して備中櫓(びっちゅうやぐら)が復元されました。
また津山城は、「世界遺産の姫路城」と「姫路城同様、現存する12天守閣の一つの松山城」と並んで、日本三大平山城の一つとなっています。
津山城には天守閣は無く、備中櫓も復元であり、なぜ日本三大平山城の一つになったのかは不明ですがwww
津山城は50mの鶴山全体を10mを超える高石垣で囲んでおり、全国でも有数の高さと厚さを誇る石垣の力強さは圧巻です。
城マニアには、たまらないんだろうね
こんな石垣もありますwww
津山城からは津山市街を一望することができ、遠くには中国山地の山々も見ることができます。
2006年(平成18年)(財)日本城郭協会から「日本100名城」に認定された津山城。
津山城からの景色は、津山市街の町並みと、遠くには中国山地の山々が美しく織りなす絶景でした。
津山を訪れる際には、ぜひ津山城からの景色を楽しんでみてくださいね。
ちなみに入場料310円、駐車場無料(桜まつりの時は有料)です。
慈恩寺 樹齢約2000年の「木曽檜」の一木彫り十一面観世音菩薩像
楞厳山 慈恩寺(りょうごんざん じおんじ)は、天台宗の寺院で、津山城の北側、宮川を挟んだ場所に位置します
慈恩寺の仏像は、目を見張るものがあります。
山門の仁王像は本体約3メートル、樹齢約1200年の姫小松の一木彫り。
一番の見所、本体約4.8メートルの十一面観世音菩薩像は、十一面観世音菩薩像は、樹齢約2000年の木曽桧の一木彫り。
全国から大勢の人が拝観に来ているそうです。
十一面観世音菩薩囲む囲む四天王像は、樹齢約1200年の姫小松の一木彫り。
樹齢2000年、1200年の一木彫りと言う高い価値の仏像。
津山市は数多くの国指定の重要文化財がありますが、なぜこの仏像が重要文化財になっていないのか不思議なくらいです。
ちなみに、観音堂は二階建てになっており、二階から十一面観音像の正面から拝観できます。
本堂の裏山には、護摩堂と鎮守社の日吉山宮があります。
この位置からの景色はなかなかの絶景。
津山城の石垣の雄大さがよくわかります。
慈恩寺は比叡山中興の祖・元三大師を本尊と仰ぐ信者寺なので、御朱印は元三大師。
山号は、「人生順風満帆の時は少ない。逆境に立たされた時、人を寄る辺とすることなく己を寄る辺として、己を灯火とし毅然として人格形成を志すことをもって、これを首楞厳という」という首楞厳経に由来しています。
本体約4.8メートルの大きさの樹齢約2000年の木曽桧の一木彫り十一面観世音菩薩像はなかなかお目にかかれないでしょう。
津山市内には他にも素晴らしい神社仏閣はありますが、この十一面観音像は是非とも拝観することをお勧めします。
ちなみに瀬戸内寂聴も、何回か参拝に来たらしい。
【東城町並み保存地区】 1050m続く江戸時代の街並み
津山市内には津山城の南側を走る出雲街道沿いに町並み保存地区があります。
町並み保存地区は東側と西側に分かれており、特に整備され観光地化されているのが、「東側の東城町並み保存地区」です。
東西約1050m、南北約60 – 150 メートル、面積8.1ヘクタールの細長い範囲 が東城町並み保存地区になります。
東城町並み保存地区は、町並みの景観を楽しみながらの散歩だけでなく、飲食店も多いので、江戸時代の町屋での食事が楽しめます。
国の有形文化財「東城むかし町屋(旧稲村家住宅)」は無料で内部観覧ができ、ボランティアの案内の方が懇切丁寧に説明してくれました。
屋敷の中庭は、見ごたえ十分。
津山は中国山地に位置するので、積雪のある地域。
部屋から縁側を出ずに、温かい部屋から雪景色を楽しむ為の、「雪見窓」もあります。
戦前には、現在は皇族離脱した賀陽宮家の方が滞在されています。
東城むかし町屋(旧稲村家住宅)ではNHK朝の連続テレビ小説「あぐり」の撮影ロケ地だったようですが、その標が無造作に置いてありますwww
写真はきちんと飾ってあるよ
東城町並み保存地区は出雲街道沿いにあるのですが、珍しいものを見かけました。
沖縄では魔除けの為に、丁字路や十字路、突き当りに設置する石敢當。
昔からあったのか、沖縄好きの方が設置したのかは分かりませんが、沖縄マニアならテンションがあがるでしょうwww
町並み保存地区は城西側もありますが、こちらは観光地化のような整備はされていませんが、逆に今現在の地元の街並みを強く感じます。
東城町並み保存地区には、アクセスは無料駐車場があります。
半日あれば、東西の町並み保存地区を散歩できますが、城東の「城東観光案内所(和蘭堂)」にはレンタルサイクルもあるので、歩きが苦手な方も問題ありませんよ。
のんびり電車旅好きには津山観光はお勧め
今回紹介した「津山城」、「慈恩寺」、「東城町並み保存地区」はそれぞれが近くにあるので、半日で観光することも可能でしょう。
そして津山は山陽と山陰を結ぶ要所と言うことを実感しました。
筆者は車で移動し、観光したわけですが、本数は少ないものの、路線が繋がっており、姫新線「姫路⇔津山⇔新見」ルートや因美線「岡山⇔津山⇔智頭・鳥取」ルートがあります。
岡山から鳥取にかけて、東城町並み保存地区のような江戸時代の街並みが点在します。
しかもその町並みが電車の駅からも近いので、青春18きっぷで、普通列車の旅を楽しむ人には、お勧めの観光地エリアでしょう。
因美線の美作滝尾駅は、登録有形文化財でちょっとしたロケ地で、平成「男はつらいよ 寅次郎紅の花」、 令和「乃木坂46 僕たちのサヨナラ」ロケ地になっています。
津山市内はさすがに都会ですが、少し離れると自然一杯の景色が広がります。
「車窓の旅も楽しみながら、街並みも楽しむ」それが、津山観光の良さかもしれませんね。
おわり
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