島根県と県境の鳥取県西部の観光スポット米子市と境港市。
米子市は鳥取県第二の都市で、山陰地方随一の湧きだし量を誇る「皆生温泉」があり、境港市は水木しげるの故郷から「鬼太郎のまち」として人気があります。
その米子市と境港市には美味しい日本酒を作っいる酒蔵があります。
今回はその美味しい日本酒を作っている米子市の「蔵元 稲田本店」と境港市の「千代むすび酒造」を紹介します。
蔵元 稲田本店 延宝元年(1673年)創業の老舗酒蔵
ユニークなラベルのお酒がある
稲田本店に入るとユニークなラベルのお酒があって、ちょっと楽しいかもw
水木しげる格言ラベルの焼酎
2022年元日午後9時から放映されたNHK新春特集「日本最強の城スペシャル 第10弾~一度は行きたい絶景の城~」で米子城が最強の城に選ばれたの記念してつくられた清酒「米子城」。
米子出身のK1フェザー級世界王者武尊のラベルの純米吟醸と本格芋焼酎
社長か誰かが知り合いかなんからしい
そうは言っても稲田本店の主要銘柄は「水雷」と「稲田姫」。
筆者が訪れた4月中旬は稲田姫新酒生原酒が販売されていました。
白麹を使用した日本酒。
日本酒は黄麹、沖縄泡盛は黒麴が一般的ですが、白麹を使用した日本酒は珍しい。
「心地いい酸味、白ワインのようにグラスに」と説明があります。
白麹はクエン酸を分泌しますが、黄麹での清酒造りでは出せない成分であり、酸味があります。
その酸味が白ワインのようにグラスで飲むと美味しく感じるのでしょう。
黄麹と白麴の飲み比べするとおもしろいだろうなぁ
酒蔵見学
予約制かどうか確認していませんが、案内無しで筆者一人で酒蔵を見学させていただきました。
仕込みも終わり作業自体はなかったので、通路から設備を拝見するだけですが、コロナの影響の為、酒蔵見学自体が無くなってきているので、酒蔵見学ができる蔵元は今では珍しくなってきています。
伯耆の稲魂(ほうきのいなだま) 本吟醸大辛口
日本酒には大甘口~大辛口とありますが、しかし・・・
以前ある酒蔵の人に聞いたら、「日本酒度と酸度の両方の指標を使って酒蔵の方で表記しているけど、人によっては大辛口でも大辛じゃないって言う人もいるし、その辺はね・・・・・」
レトルトカレーもメーカーで辛口だけど辛く感じないのもあるし、そんなもんやろw
っで、実飲
稲田本店によると「大辛口ながらもただ辛いだけではなく、うま味とふくらみを感じられるお酒です。」とのこと。
筆者の感想は「大辛口って言うほど辛くは感じず、ほどよい辛さ。日本酒を強く実感できる味わい、これがうま味とふくらみと言うのでしょうね。」
また筆者の味覚では「辛甘でなく、醤油みたいだけど、濃口って言う表現の方がしっくりで、酒のつまみはあぶらの乗った魚があいました。
この時はハマチをツマミにしたよな
その他
有料ではありますが、試飲もできます。
将来は軽く飲めるだったかな?
準備をしていたらコロナで現在は様子見のカウンター。
東京限定にはありますが、直営の飲食店「稲田屋」が数店舗ありますので、興味のある方は一度行かれたらと思います。
蔵元 稲田本店
千代むすび酒造 岡空本店 茶房のある酒蔵
茶房 蔵や
千代むすび酒造岡空本店には茶房があり、千代むすびのお酒を楽しむことができます。
りっぱ庭もあり、眺めも上々。
オレ的には茶房より日本酒バーって言った方がしっくりくるかな。
場所は蔵元だし、メニューもこれだもんw
コロナ禍の関係で休業していましたが、筆者が訪れた4月中旬頃から、週末営業を開始したらしいです。
境港で訪れた際は「茶房 蔵や」で、ちょっと一杯ってのもいいと思いますよ。
鳥取県オリジナル酒米 強力
鳥取にしかない酒米「強力」は、粒は大きく、山田錦や雄町などと同じく吟醸酒造りに適した線状心白を持つ稀有な酒造好適米です。
引用元:食のみやこ鳥取県ウェブサイトより
大正時代に鳥取の在来種から選抜された「強力」は、背丈が高く育てにくいため、昭和30年にいったん栽培が途絶えました。
その後、幻の「強力」を復活させ鳥取にしかない地酒を造ろう、という蔵元の思いから、昭和61年に鳥取大学農学部で原種保存されていた僅か一握りの強力にたどり着き、関係者の尽力により酒が仕込めるまでの収穫量に増やす努力を経て、平成元年にその醸造が復活しました。
そして、「強力」を鳥取の地酒ブランドとして守るため「強力をはぐくむ会」を立ち上げ。
徐々に「強力」を使う酒蔵が増え、現在では9蔵が「強力」を使った酒造りを行っています。
スタッフの方に強力について教わった際、千代むすび酒造の強力愛の強さを感じました。
千代むすび 特別純米無濾過原酒生
「精米歩合が60%以下、原料は米・米麹」であれば特別純米と純米吟醸のどちらでもOKなんですが、「コンセプト」と「特別な製造方法」といったことろが異なり、各酒蔵で使い分けしているようです。
酒蔵ごとに基準が異なりますが、「雑味の少ないスッキリとした香味が特別純米」で、「「吟醸香」と呼ばれる華やかで甘い香りがコンセプトのお酒が純米吟醸」になることが多いそうです。
実飲
さすが特別純米酒の原酒生!!
通常の日本酒より高いアルコール度数17度でも、特別純米酒の特徴である雑味の少ないスッキリした香味が十二分に表現されており、非常に飲みやすいお酒です。
ちなみに原酒や生酒の違いこうですよ
原酒:搾った日本酒を水で割らない
搾りたての日本酒のアルコール度数は約20%。
通常の日本酒は水を加える加水調整を行い、飲みやすいアルコール度数15%にしています。
この加水調整を行わないものが原酒になります。
生酒:搾ったお酒を熱処理しない
通常の日本酒は搾った後、火入れを行い貯蔵し、出荷前にもう一度火入れを行います。
この火入れを行わないものが生酒になります。
ちなみに貯蔵前の火入れ1回のみで出荷した日本酒を生詰め酒、貯蔵後の火入れ1回のみで出荷した日本酒を生貯蔵酒と言います。
原酒生
加水調整も火入れ行わない日本酒が原酒生になります。
ちなみに筆者は生酒を好んでのみます。
その理由は味が変わっていくのを楽しめるからです。
火入れする理由は最高の状態を長期間維持する為です。
搾りたての原酒には「酵素」が残っており、その酵素がアルコール発酵を続けていく為、味が変化していきます。
その変化を楽しむのが好きで生酒を購入しますが、一気の飲み干してしまうと、味の変化を楽しむことができないので、チビチビ飲まなければならないのが、唯一のデメリットですかねw
千代むすび酒造 岡空本店
まとめ・感想
今回、鳥取県西部の酒蔵・稲田本店と千代むすび酒造岡空本店を巡ったわけですが、両酒蔵ともとても対応が素晴らしく、気持ちの良い接客をしていただきました。
訪れた時は店内には筆者一人だけと言うこともありましたが、観光地のお土産屋さんでよく見かける買わせようって感じは全くなく、各銘柄について懇切丁寧な心地よい説明で、対応してくれたスタッフさんは自分の酒蔵のお酒が好きなんだろうなぁって感じました。
日本酒以外にも焼酎や梨酒なども販売していますので、お酒好きの方なら、米子、境港に観光に行った際はぜひ寄ってみてほしい酒蔵です。
おわり
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