旅行記は本に限る!!旅人に感じた村上春樹紀行文「ラオスにいったい何が・・・」

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「ラオスにいったい何があるというんですか?」を読んで「村上春樹」を旅人と感じ、そして、行きたい場所が増えましたね。

また、料理や飲み物の説明も「さすが作家」と言う言葉がでました。

ざっくり言うと、この本は旅行記と言うか、村上春樹氏が仕事やプライベートで訪れた世界のいろんな場所について、いくつかの雑誌の為に書いた原稿を一つにまとめた紀行文集ですね。

紀行文は、ほぼ発表順になっているそうです。

ボストン チャールズ河畔の小道(太陽 1995年11月号)
アイスランド 緑の苔と温泉のあるところ(TITLE 2004年2月号)
アメリカ オレゴン州ポートランド おいしいものが食べたい(AGORA 2008年3月号、4月号)
アメリカ メイン州ポートランド おしいものが食べたい(AGORA 2008年3月号、4月号)
ギリシャ スペッチェス島、ミコノス島 懐かしいふたつの島で(AGORA 2011年4月号)
ニューヨーク もしもタイムマシーンがあったなら(AGORA 2009年11月号)
フィンランド シベリウスとカウリマキを訪ねて(AGORA 2013年7月号)
ラオス 大いなるメコン川の畔で(AGORA 2014年10月号)
ボストン 野球と鯨とドーナッツ(AGORA 2012年4月号)
イタリア トスカナ 白い道と赤いワイン(AGORA 2015年6月号)
熊本 漱石からくまモンまで(CERE 2015年9月号)
熊本 「東京するめクラブ」より、熊本再訪のご報告(CERE 2016年12月号)

初めての場所だけでなく再訪した場所もあり、その回想がまたその場所を深掘りした描写となり、とても読み応えがある一冊ではないでしょうか?

フィンランドの紀行文では

もちろん何もかもすべてとんとんと順調に運んだわけではない。
「旅先でなにもかもがうまく行ったら、旅行じゃない」というのが僕の哲学(みたいなもの)である。
この部分でなぜか「村上春樹は作家でなく旅人だ」って受けれてしまいました。

「ラオス・・・」と言う旅行記を読んで感じた事は、「文字だけの方が、面白い!!」です。

もちろん、映像や写真の方が分かりやすいけど、時間が経つと何となく忘れています。

文字だと、その風景を頭の中で考えるせいか、記憶に残ってるきがしますね。

「ラオスに・・・」はAGORAで発表したもの多く、あとがきには

「(AGORAは)写真中心の雑誌なので、筆者に要求される原稿枚数がとても少なく、(中略) いつもだいたい長いヴァージョンと短いヴァージョンの二種類を書いていることにしていました。
そして雑誌には短いヴァージョンを載せ、本にするときのために長いヴァージョンをとっておきました。

とあります。

実は自分はAGORAの購読者で(JALマイラーなので)、15年ぐらい愛読しています。

確かにAGORAを読んで、「いいところだなぁ、行ってみたいなぁ」と感じても、「そこに行ってみたい」と言う気持ち度合はそれほど強くありません。

しかし、「ラオスに・・・」を読んだ後、「ここに行って、ぜひ見てみたい」と強く感じた場所がありました。

海の上の赤崎小学校

2010年3月に廃校になった赤崎小学校は、じゅうぶんな広さの平地が確保することが難しく運動場も作れないため、いっそのこと海の上に校舎を作ったとのこと。

村上春樹氏は著書の中で、「遠くから見下ろすと、まるで客船が海に浮かんでいるみたいに見えなくもない。なかなか素敵だ。」と記している。

この部分で「風景を想像」し「ぜひ、見に行きたい」気持ちが強く駆り出されました。

映像や写真にはない、文字だけの表現だからこそ「旅に出たい」と言う気持ちが湧くのでしょうね。

村上春樹氏のイメージは「毎年ノーベル文学賞最有力候補に選ばれながら受賞できないと言う不思議な日本が誇る世界的作家」(笑)そして「ノルウェイの森」や「1Q84」などの長編作家のでしたが、「ラオスにいったい何があるというんですか?」を読んで「作家」より「旅人」が似合うと感じ、何となく彼に親近感がわいた一冊となりました。

おわり

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